東急東横線沿線の不動産投資市況
渋谷と横浜を繋ぐ東急東横線は、1日平均50万人以上の人が利用する東急電鉄の看板路線です。沿線にはトレンドの発信地から高級住宅地まで個性的な街のラインナップがそろっています。
首都圏の不動産投資、マンション経営において必ず選択肢にあげられる東横線沿線の不動産投資市況とそれぞれの個性あふれる魅力的な街にについて解説します。
個性的な街がつらなる東急の人気路線
渋谷から横浜まで21の駅を有する東急東横線。その沿線には、お洒落な店が集うファッション街からビジネスマンやクリエイターにも魅力的な文化の街へと変貌を遂げつつある代官山、住みたい街ランキングで常に上位の人気を誇る自由が丘、都内を代表する高級住宅地・田園調布、再開発により人気上昇中の武蔵小杉など、注目度の高い街が目白押しです。
一方、賑やかな商業区域から一歩引き、都内でありながら静かな時間が流れる祐天寺、子育て世代にも人気の文教地区の学芸大学や都立大学、慶應大学のキャンパスがある日吉など、住宅地として人気があるエリアで、それぞれに個性のある街が集まっているのが特徴です。
横浜高速鉄道みなとみらい線とは2004年以来相互直通運転を行っているので、横浜一のショッピングスポット・みなとみらいや元町・中華街にもダイレクトアクセスが可能です。2013年には渋谷駅で東京メトロ副都心線との相互直通運転が始まり、新宿三丁目や池袋、さらにその先の川越や練馬、所沢へも非常に便利にアクセスできます。
加えて、2019年開通予定で東横線―相鉄線の相互直通運転計画も進んでおり、東急線の看板路線の名にふさわしく話題には事欠かないエリアです。
再開発の続く武蔵小杉、これからの期待値が高い日吉
東横線沿いの不動産価格を左右する要素として見逃せないのが、各駅周辺で進む都市再開発計画です。そのトップに挙げられる渋谷では、2013年着工、2027年完成予定で「駅街区開発計画」「道玄坂再開発計画」「渋谷駅南街区プロジェクト」などの開発計画が進んでいます。
「駅街区開発計画」では、JR山ノ手線と東京メトロ銀座線渋谷駅を覆う形で、渋谷ヒカリエを凌ぐ地上46階、地下7階、高さ約230mの東棟、地上10階、地下2階の中央棟、地上13階、地下5階の西棟の3つの高層ビル群の建設が2027年の全施設開業を目指して進行中です。
また「道玄坂開発計画」では、2017年に東急プラザ横に地上17階、地下5階、高さ120mの高層ビルが誕生し、駅からスカイデッキで連絡される予定です。さらに「渋谷駅南街区プロジェクト」では地下化され空き地となった東横線渋谷駅・ホーム跡地に2018年秋の開業を目指して、地上35階、高さ179.5mの超高層ビルが建築中で、東急ホテルズや飲食店、ホールなどの設置が予定されています。
渋谷ほどの派手さはありませんが、マンション開発が続く武蔵小杉及びその隣駅で穴場感がある新丸子も現在注目を集めているエリアです。2016年のリクルート住まいカンパニー調べ「住みたい街ランキング」では、武蔵小杉は去年より1つ順位を上げ、恵比寿、吉祥寺、横浜に次ぐ第4位になりました。
駅周辺を中心に再開発によるタワーマンションが建ち並び、2014年オープンの「ららテラス武蔵小杉」「グランツリー武蔵小杉」、2013年オープンの「武蔵小杉東急スクエア」など、子育て世代に便利な施設が集中しています。
駅北側の開発は今も続いており、2020年の完成を目処に高層マンションや小学校の新設計画などが進められています。それに伴い、隣の新丸子駅周辺もかつて戦前の歓楽街として栄えた街から住宅地へと変貌し、マンションの建設が増えています。
もう1つ注目を集めているのが、相鉄線との連絡駅となる日吉駅付近です。詳細はまだ公表されていませんが、アピタ日吉店跡地にマンション群からなる住宅や小学校を作る計画や、日吉駅と隣の綱島駅の中ほどにあるパナソニック事業所跡地に2019年の街開きを目指して新たなアピタ日吉店や10階建てのマンションを作る計画など、5つの計画が進行中です。「慶應義塾がある街」という印象の強かった街ですが、そのイメージだけにとらわれなくなりつつあります。
家賃相場・地価相場から見る東急東横線で注目の街は
2016年の東急東横線沿線の地価平均は、平米単位で平均94万904円/平方メートル、坪単価では平均311万142円/坪でした。沿線中、昨年からの変動率が大きかった駅としては、渋谷が+10.34%で第1位です。中目黒+9.25%、横浜+7.20%と続き、住みたい町ランキング上位の常連・自由が丘も+6.94%と変わらない人気を示しています。
2012年から毎年6%以上の地価上昇を続けていた武蔵小杉は、今年は+5.42%で地価の上昇は落ち着きつつある印象です。隣の新丸子は2013年、2014年で大きく上昇した反動か今回は-1.80%に。対して、昨年までは上昇率+2%前後だった祐天寺、都立大学、菊名と住宅エリアでそれぞれ+5.92%、+4.51%、+5.69%の地価上昇が見られました。
都内でありながら、歴史のある静かな住宅地が広がる祐天寺は、一人暮らしにもファミリー層にも共に人気の街です。不動産情報サイト「HOME’S」の調査によれば、賃貸マンションの家賃相場はワンルームマンション で8.86万円。隣の中目黒より1万円以上、町の雰囲気が似ている学芸大学・都立大学より5千円ほど安く、割安感があります。
このほか、開発の期待が高まる日吉は2LDK~3DKのファミリー向けマンション家賃相場が12.34万円と、東横線沿線ではまだ低目の設定となっています。武蔵小杉の隣駅・新丸子も14.04万円で、17.61万円の武蔵小杉とは3万円以上の差が出ており、武蔵小杉と共に人気が高まる可能性は十分考えられそうです。 このように不動産投資市況においても人気と注目度が高い東急東横線沿線においては、物件選定だけではなくどのように運用していくかの戦略と実践が重要となります。弊社の不動産経営代行は、クライアントの収益を最大化するためにオーナー視点でのキャッシュフロー最大化とコスト削減、エリアマーケティングを提案します。ぜひお気軽にご相談ください。